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本日、すがすがしい天気で剪定作業を進めたい気持ちでいっぱいですが、グググっと我慢して、PALネットながのが主催する「明日の長野県農業を担う若人のつどい」に参加してきました。

実は今まではとにかく技術を磨きたくてスクールや講習会などばかりに顔をだしてきた僕ですが、こういった「思いを伝えあう場」に足を運ぶのは初めて。
なにしろ、就農するにしても、「そもそも栽培が出来なければ経営が成り立たない」「育てる作物の説明やセールスポイントを知らなければ人に勧められない・販売もできない」し、自分自身が技術を習得していくことがすごく好きなので、就農前の5年間はただひたすら技術の勉強をしていました。
そんな技術習得のために参加したイベントでもたくさんのつながりができて今すごく支えられています。
でも、いろいろな場所に参加はしたけれど、やはりそれぞれ参加した環境は「技術を得る場」なので「技術」を求めて集まった方達が多くどこか偏りがある。
今回の「若人のつどい」は「若人」という偏りはあるけれど、県内の若手就農者が栽培作目や農法、経営形態etc関係なく、一同に集まり、自分の思いや今までしてきたことを発表・ディスカッションする場であり、「技術」ではなく「思い」が共鳴する場。
「もっと広い可能性が見つかるかもしれない」そんな期待を込めての参加でした。

何しろ、恥ずかしい話、就農して2年が経ちましたが、「これからどうしていきたいか」という具体的な照準がまだ定まっていないのです。
いえ、”目的”は定まってはいるのです。(その目的の概要は後で話ます。)
ですが、それをどうすれば具体的に実行できるか、それは個人だけでは実現が難しいと思いはじめたのです。(そんな迷いがこのブログにも出ているなぁといつも感じています)
あれもやりたい、これもやりたい、全部やりたい、実現したい、そしてつなげたい、そんな思いはあるものの、でも一番大切なものを守ることで精いっぱいで、形にできず、表にでず手段もわからず、とにかくこの「思い」だけを手荷物にして参加してきました。

「若人のつどい」は部門が3つ分かれていて「意見発表」「プロジェクト発表」「パネルディスカッション」の構成になっています。
特に「パネルディスカッション」は今回この会に誘ってくれた友人がお勧めする部門で、なんでも彼自身もこのディスカッションを聞いて影響を受け農家に転職することを決意したそうです。
それを聞いてしまうと、すでにその熱が電波してきそうです。
今回のテーマは「農業における組織と個」でした。

「組織」は企業ではなくどちらかといえば「グループ」、「個」は個人です。
パネラーは組織陣はJA長野青年部協議会・全国農業青年クラブ連絡協議会、個陣は新規就農者、中間に組織も個人も経験しているPALネットながの前会長のリンゴ農家、の4名でトークされました。
組織陣が組織に所属する最大のメリット、それは「つながり」でした。
個人ではどうしても狭まってしまう可能性を可能にする力がある、だから私は組織に所属する。
一方で個人は「自分の一番大切なものに時間を費やしたい」
でした。
んんん、だんだん自分の核心に迫ってきました。
そして質疑応答ででてきました。
質問者「自分は新規就農を目前に控えていますが、組織ではいろんな活動をしていろんな可能性を実現しうらやましく思う反面、農家としてしっかり作物を育てる時間もほしい。でもそれだと組織で活動する時間がないけどどうしたらいいですか?」

あああああーこれだ。

いつも思います。
みんなよくいろいろと面白そうなことをやる時間があるなと。


さて、ここで僕の農業をする目的を少し話します。
僕は「農が大好き」です。
大好きな生き物に触れ、深く考え、研究し、いろんな人に出会え新たなものを創造できるという個人的な好奇心やクリエイト性、成長が叶う一方で、「一番大切な家族に、そしてお客様に安全な食べ物を自分自身が提供することができる」「地元の産業を支えることができる」「家業を引き継ぐことで親族に恩返しができる」といった「感謝の気持ち・恩返しの気持ち」を具体的な形にすることができる。
こんな
「自分の好奇心を形に」し「それを実現させてくれている環境への感謝の気持ちを形に」できる「自分も楽しい、周りもうれしい」仕事
はなかなかないと思います。
もはや現状だけでもいいのではと思ってしまいますが、これから「安全・安心」がさらに農産物に求められる昨今、もっとみなさんに我が家の農園を知ってもらい、納得してもらい、利用してもらうにはどうしたらいいか(ついでに自分が楽しくあるにはどうしたらいいか)、その技術をよりスピーディに会得するにはどうすればいいかを考えたとき、「なにか農園とお客さんをもっと深くつなげる環境を提供したい」と思いました。
その案もモヤっとあるのですが、思った以上に壮大で、現状ではやりきれません。(時間がありません汗)
その前準備が今実施している「農業高校で菜園講師をする」でした。
そこで、個人では難しい新たな視点や構想を実現する規模を組織に参加することで実現できないかと思っていました。
こんな悩める新規就農者の解決の糸口はいかに!?


話を戻しますと、パネラーの方の返答は
「自分の柱にするものは何なのかを見定め、自分に合った組織に可能なら参加してみること」
でした。
中には「自分の農園で新たに常勤雇用し自分の時間をつくった」などの意見もありましたが、まだ小規模農家の僕には先の遠い話でした。

でもそうでした。
僕はまだ就農したばかりで経営基盤がしっかりはしていません。
ましてや家族もあり、やはり新たなことを今実施していくことは時期ではないのかもしれません。
なにごとも時期は大切です。
自分のこれからの将来構想を具体化するために組織に所属しようとも思いましたが、今それを決めなくてもいいと思いました。

まとめますと、
まずは目の前のことを、それだけでも今は十分目的を達成できる。
いつ、何を、どうやって実行するのか、その時期に備えいろいろと構想し温めておく。
しかし生産者でありたいと強く思うほど、その構想は絞られてしまうため、生産とそれ以外のつり合いをどうするのかを計画しておく。
でも大きなことだけでなく、小さなことでいろいろとできることももちろんあるのでまずはそこから。

抽象的なまとまりになってしまいましたが、自分の考えをまとめたり具体的に考えたりするにはすごくいい機会になりました。

そしてまずはこれから始まる苗販売で何ができるか・・・です!
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ミッション
那須野さんの農にかける思いが、伝わってきました。
いやこれまでも非言語的に伝わってきていましたが、今回それが言語化されて改めて明確に伝わってきたという感じです。

パネラーの方の返答が「自分の柱にするものは何なのかを見定め」ることを第一に挙げられているところを読んで、ドラッガーのマネジメント論を思い出しました。

つまり、パネラーの方にいう「自分の柱にするもの」=ドラッガーにいう「ミッション」、だと私は理解しました。
http://www.visualthinking.jp/archives/4394

今の那須野さんの思考整理に役立つと思われる本として、「まんがでわかる ドラッカーのリーダーシップ論」をお勧めしたいので、3月13日(月)午前中に髪切夢師に髪を切ってもらいに行く際に持参します(学生に貸して返ってきて、研究室のどこかににそのまま放置しているはずなので探します)。
伊藤(穂高) 2017/03/09(Thu)22:28:15 edit
伊藤さま
ご返信遅くなり失礼しました。
初めての青色確定申告と苗販売の準備に手間取っていました。
いつも美容室にご来店ありがとうございます。

リーダーシップ論無事受け取りました。
とても楽しく勉強させていただいてます。
タイミング・照準ともに適格な援護射撃にとても感謝です。
まずはこれを理解する「ミッション」からいきたいと思います。
果樹園なすのさんち 2017/03/18(Sat)21:40:16 edit
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