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先週は怒涛の研修嵐でした。
リンゴでは今最先端の「新わい化栽培」のさきがけとなっている農家さんの圃場を視察させていただけました。
従来の木を小さくする「わい化栽培」以上に木を小さくして、その分隙間なく木を植えることで小規模で大量生産できるという栽培技術です。
 



本当にきれいで、観光農園もできる園でした。
この農園の視察でいろいろと参考になること、考えされられることありましたが、今回は農薬と化学肥料について感じたことを記載しようと思います。

ひとつは「減農薬」についてです。
今までの減農薬は(私の勝手な解釈ですが)病害虫の生態を熟知し、適切な時期に少量まき的確に薬を効かせる、またはその農園の生物生態系を利用してその地域にいる病害虫の天敵を利用するといったもの。(つまり、生き物の生態を知らないと出来ない技術)
また逆に、とても毒性が強く残留性のある農薬を数回散布して終了してしまうもの。
この「新わい化栽培」は ”木が小さいため隅々まで薬が届くので規定の農薬を少量散布するだけで病害虫を一網打尽にできる” 技術でした。
一言で減農薬という言葉でまとめてしまっても内容はさまざまで「どんな減農薬を目指すのか」選択をしていかなければならないと実感しました。

もうひとつは「リンゴも野菜も一緒であるか否か」です。
現在多くのリンゴ栽培は、「肥料も最低限撒くけど、根を張らせて自分で肥料を手に入れ成長できる「半自立型」の栽培」であり、「肥料の管理で成長をコントロールする慣行栽培の野菜」とは間逆な栽培方法でした。
実のところ、この違いから畑10a辺りの施肥量は ”果樹より野菜のほうが多い” ことがままあるのです。
一方の新わい化栽培では「木も植物だから野菜と同様に肥料の管理で栽培する」という方法でした。
小さく制限されたリンゴの木は根の張りも浅く、野菜と同様に肥料で管理ができるそうです。
肥料で管理できるということは、果樹の生育の計画がかなり正確に行えるということであり、木任せにしないで自分の手で管理することができるということです。
好みの問題ですが、一般農家としては自分の手で全て管理できたらこんな楽なことはないと思います。

私の場合いろいろと試験はするかもしれませんが、最終的には「なるべく生き物との共存」を図りつつ、野菜も果樹も「半自立型」の栽培方法に持っていきたいなと再認識しました。

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夏野菜が少しずつ収穫でき始めています。
昨日も今年初めての米ナス「ブラックビューティ」が収穫できました。



 日本の「米ナス」といわれる品種の片親になったといわれる品種です。
その光沢と姿見はとても魅力的です。

何人かの方から調理方法を聞かれました。
姿見はいいのですが、食べ方がわからないとのことです。
調理方法はいろいろとあるようですが、基本的に油との相性が抜群によく、私は専らステーキでいただいています。

仕上げにお醤油で味を調えます。
トロッとした食感とお醤油の相性が抜群でとても美味です。
お醤油でなく、ニンニクと塩コショウもお勧めです。
他のお調理では、ズッキーニの代用として扱うと比較的あうようです(今度実践してみます)。
アメリカ出身といわれ、日本料理にはあまりあわないらしく、特にお漬物はスポンジのようになりあまりおいしくありませんでした(漬け方が悪かっただけかもしれませんが・・・)。
日本料理はやっぱり「てんぷら」が美味しかったです。
食感はアボガドのように柔らかい出来上がりになりとても楽しく美味しくいただけました。
ぜひぜひお試しください。

他にもお勧めの調理方法ございましたら、ぜひコメント欄にお願いします。

本日、師匠の菜園スクールに行ったは良かったのですが、体調がぜっ不調であり、軽い日射病にもなってしまいました。
日中は水分補給や休憩をマメにしなければいけない時期になってまいりましたね。
ですがこの時期、暑いのは人間だけではありませんでした。
ちょうど1週間前、強い日差しが2日ほど続いた日、リンゴが日焼けをしてしまいました。


丹精こめたリンゴ、なんとも痛々しい姿です。
地球温暖化の影響か、これほどひどい日焼けはここ最近の出来事だそうです。
寒冷紗(日差しよけ)が必要な時期になりました。

一方の野菜ですが、梅雨明けと同時に草マルチを完成させました。

昨年は、特にナスの出来が悪く、「石ナス」(皮が硬く食べにくいナス)を育ててしまいました。
その原因はさまざまですが、大きなくくりでいうなれば”根にストレスを与えてしまった”ためだと推測しました。
今年は梅雨明けからくる急激な乾燥に備えるため、ナスへ優先的に厚い草マルチを作り、ナスの生育を安定させてみようと試みました。
教訓が功を奏したのか、今年のナス、今のところ順調です。
師匠の言う「生育不慮は肥料不足や天候不順だけが原因でないことを野菜が教えてくれる」とはまさにこのことだと実感します。

真黒早生

とても美味しいポピュラーな中長ナスです。

リスターダデガンジア

固定種では珍しいしましまの米ナスです。
予想以上にきれいで驚きました。
これから「青ナス」「白ナス」も控えており、収量が安定し次第随時出荷していこうかと計画しています。
人も畑も夏本番です!
いよいよ暑くなってきました。
ここ2日で30℃を越す猛暑が突然やってきましたね。
3日前まで23℃だったというのに・・・
農家としては天気になって作業もはかどり一安心です。
そんな中、こんな良い天気ですが本日休業いたしまして、前職の高校の畑に足をはこびました。
2年前、農業高校の教員時代、授業の一環として「自然菜園」を採用し畑をつくり、私の退職後は私の行動に賛同してくださった先生が今でもその畑を維持・管理をしてくださっています。
本日はその畑の様子を見に行くこととなっていました。
現在、私が試験農場として運営している「自然菜園」は今までの試行錯誤の末なんとかこぎつけた形(といいましても3年程度ですが)ですが、その原点がこの高校の畑です。
その畑の経過を見て、不耕起の土作りを勉強しています。

農業をしていくうえで避けてはとおれない一番の難所は「土作り」です。
その方法はさまざまで、各農家さんで違うくらいです。
私はその中でも、「生き物の流れになるべく準じた土作り」をしたいと思ってきました。

昨今では、土作りといえば化学肥料を基準とし、有機農業でもその基準は肥料成分によるものでした。
その現状を生で見たとき、これが私たちの体の中に入って栄養となるのかと思うとゾッとした経験をいまでも忘れません。
人口増加が進む中、そういった大量生産型の農業は間違いなく必要であると認識していますが、出来れば私の周りの人くらいは生き物の循環に準じて育った食べ物を口にしてほしいという願いがあり、また私自身生物が好きであることから生き物の住める環境で作物を育てたいという願望から、それに見合う土作りを学びたいと思いました。
今では、私の野菜の師匠の言っていることを少しずつ理解し始め、生き物の流れを読む視点を持ち始めることができましたが、もちろん始めた当時はそんなことはつゆ知らず、わからないまま手探りではじめ、その成果が今の高校の畑に出ています。



私と同じく、師匠のスクールに通っている方には見慣れた畑が今でも高校に残っています。
この畑は昨年まで中々作物が育たずにいましたが、今年はわりとよく育っています。

ミニトマト


カボチャ


6月中旬に撒いたラッカセイ



3年目にして、今までの土作りの成果が出始めた様子が伺えます。

この畑のテーマは「”どんな品種”でもそこそこ育つ畑」です。
そのテーマの理由は、「この畑では自家採種できない」から。
正確に言えば、種取から育苗までの作業ができる方がいらっしゃらないのです。
トマトやナスのように、自家採種は簡単でも、その種を使って育苗するまでの技術はなく、また直播できるウリ科などは、周りに他の品種のウリ科が植わっており、交雑する可能性が極めて高いからです。
そのため、その畑に慣れた品種をそだてることができず、外から持ってきた苗や種を使わざるを得ないので、どんな品種でも育つように土作りをしておくのが最大の課題です。
3年目にして野菜の成長をみてその課題が少しクリアし始めた気がします。
土壌診断の結果、いろいろと課題はありますが、特にpHが高いため、スイカの生育はやっぱり乏しく今はそれが課題と考えています。

今後もこの畑から学んでいきたいと思います。
私の原点の畑の紹介でした。
今日の天気は絶賛雨日和。
真昼間っからパソコンの前に座っている農家です。
最近機械を頻繁に使っていて体が追いついていなかったのでありがたい休憩です。
どんなに危機せまる仕事でも雨天ならあきらめがついてしまうのが農家の特権です(笑)
 
雨天は、作業性が悪いのもさることながら、一番は病気が傷口に入りやすい環境です。
リンゴでは2大大病として「フラン病」と「モンパ病」がありますが、そのうちの「フラン病」の進入経路はリンゴの摘果跡や収穫跡からがとても多いです。
天気がよければ傷口はすぐに乾いて塞がってしまうのですが、雨ですといつまでもグズついて病気の進入を許してしまいます。
強力かつ拡散力もある「フラン病」はリンゴ農家としては畑で絶対に増やしたくない病気です。

余談でした(汗)

夏野菜もいよいよ生育が盛んになってきました。
我が家はナス科を中心に野菜を栽培しています。
今年はトマト3種類、ナス3種類を出荷予定で、種取品種もあわせるとナス科だけで12品種ほどやっています。
今回はそのうちの面白そうな品種をご紹介。

今年唯一のF1品種「ろじゆたか」を育てて種取をしてみようかと思っています。
「ろじゆたか」は味もよくなにより対病性がとても強い昔ながらの品種で、根強い隠れファンが多いです。
自然菜園でもその力を発揮してくれるのではと思い試しに植えてみました。

植えた当初はすぐにくたびれて枯れてしまうかと思ったのですが、今とってもよく育っています。
想像以上に・・・
なんにもあげてないんですが・・・

師匠に頂いたミニトマトの固定種「アイスレモン」は植えてからくたびれることなく順調に育っています。
さすがすぎます。
収穫が待ち遠しいです。
 

自然菜園を初めて実践してみた当初は専門の品種や苗が手に入らず、市販の苗を買って育ててみたのですが、まったく育たなかった経験もあり、品種や育種の力には本当に驚かされます。

今年、ネズミの被害で一時は全滅を覚悟したナスですが、何とか乗り越えて息を吹き返しました。


今年育苗してみたものの1本も売れなかった「山科ナス」。
でも面白そうな品種なので今年種取をしてようと思います。
3株うえたのですが、さすが、ぜんぜん育ちません(笑)
現在ようやく伸びてきた株が1つ。
レタスの真隣にうえたので、根負けするとふんでいたのですが、以外や以外、一番元気です。
レタスとナスの相性っていいのかな?

今年はこの株から自家採種してみようと思います。

ネギはやや食害(アザミウマかな?)にあっています。

ちょっと心配です。

こういった栽培をしていると生き物から教わることはとても多いです。
育種から栽培にいたるまでリンゴにできるだけフィードバックできるよう妄想中・・・
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